1.どのような経歴ですか
大学卒業後、就職浪人を1年して当時の労働省管轄の福井婦人少年室に就職しました。その後7年程の間に、男女雇用均等法、育児休業法が施行され、女性の働き方に大きな変化がおとづれる時期となり、女性の雇用に関する仕事を一生懸命こなしていました。中小企業の社長への指導は困難で、アポイントを取るために早朝出勤するなど心労も重なりました。そんな時、母親が病気になり、介護のこともあり18年間勤めていた職場を辞めることにしました。
公務員のキャリア捨てることは勇気はいりましたが、これも区切と割り切り、独自の仕事を探すことになります。44歳で自宅でひとりでできることといえば、昔から好きだった書くこと。
3年間は介護をしながらライターの勉強をしていました。ようやく県内で印刷会社の出版事業部に入社。タウン情報誌の編集を担当し、地域の歴史文化や食を取り上げる取材をしました。 企画、営業、取材など様々なことをこなす必要がありましたが、取材は公務員時代の経験が活きていると思います。その後時代の流れで雑誌が廃刊に向かうことになり2018年に退職。2020年に本当の意味で個人事業として独立して現在に至ります。
2.独立時に不安だったことは
最初は仕事の探し方がわからなかったことです。知り合いのライターでもある社長さんを頼りアドバイスをいただきました。それがきっかけで、いつくかの仕事に巡り合うことになります。2020年はコロナの影響もあり世の中は静かな様子で不安もありましたが、人の縁に助けられたと思います。
3.どのようなステップで開業されましたか
知人や会社員時代にお世話になった方の紹介の連続で、ステップという意識はありませんでした。常に人とのつながりで少しづつ仕事をいただき、それが広がったように思います。ひとつひとつの依頼に対して愚直に応えていったことが今につながっているように思います。
4.今はどのようなお仕事をしていますか
以前は、自治体などが発行する地元企業の紹介資料や、福井県内の地域情報誌の記事制作が中心でしたが、現在は主に、大学の学校案内、企業のWEB記事や社内報、ECサイト出店者の取材・ライティングを行っています。新聞の特別企画として掲載される講演会やシンポジウムを取材し、レポートにまとめることもあります。最近は、県外の大学のホームページリニューアルのお手伝いもしています。
5.苦労したことはどんなことですか
ひとりで仕事をするのは自由がききますが、時間のコントロールが難しいことです。自己管理が大変です。1日の予定を決められず、ついつい余計なことをしてしまいます。仕事もせっぱつまると集中することができる性格なのですが、体力的には良くないことだと思い自重せねばと思っています。
苦労したことは、大学の共同研究の取材です。とても専門的な話題で予備知識がないと理解するのに苦労します。なんとか理解して、それを一般の方に分かりやすいように平易や言葉で表現することが難しいと思います。
6.これからどのようなライフスタイルを過ごしたいですか
年齢を重ねると無理がきかなくなってきますが、フリーとして仕事はつづけたいと思います。求められることがあればなるべく対応すること。そのためには、健康管理を行い、規則正しい生活をすること。仕事はできるだけ日中で切り上げ、睡眠時間を確保したいと思います。そして、好きな本を読む時間をつくることを大切にしたい。
書くことの楽しさは、ものごとを整理して言葉にすることで本質が見えてくることです。その根底にあるものを発見したときにやりがいを感じます。
井上靖恵さん ライター
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